3級の試験範囲に工業簿記が追加されたイメージ
簿記の資格を受けるとき、「2級を受けよう」と思う人が多いのではないかと思います。
でも「3級も受けてみようかな」と思う人もけっこういるものです。
その理由は「いきなり2級からは難しいので、とりあえず3級からチャレンジして、受かったら2級を受けよう」という考えが背景にあるようです。
3級はどうかというと、基礎的な知識が身に付きます。
家計簿をつけているなら、よりしっかりとした家計管理ができるようになります。
自営業者なら、経営状態が分かるようになるので、知らない人よりも上手に経営できるようになるでしょう。
2級に合格すると「簿記2級所持者優遇」の求人に応募して、採用されやすくなります。
工業簿記が入ってよりビジネス的なイメージに
そのことは、試験科目にもよく表れています。
3級だと試験科目は「商業簿記」だけです。
2級になると「商業簿記」に加えて「工業簿記」も試験科目に入ります。
つまり、商業簿記は家計管理や経営管理には役立ちますが、経理や財務、会計職を狙うなら足りない。
工業簿記の知識もつけておきたい、ということです。
それぞれの級で目的が違うから、出題される科目が違うわけです。
簿記3級は趣味・基礎知識的意味合いが強く、簿記2級は、資格を使って転職を目指す人向けです。
簿記の3級と2級には、そういう違いがあります。
だから、3級を受けようか、それとも2級を受けようか迷ったら、自分がどのような目的で受けるのか振り返ってみましょう。
おのずと答えは見えてきます。
最終的に2級取得を目指して3級を受験するという場合は、2回試験を受けないといけませんが、勉強方法としては悪くないかと思います。
3級は基礎を問う問題ですから、3級でまず基礎をしっかり固めておき、それから応用である2級の勉強に取りかかるほうが、受かりやすいのです。
実際、簿記は基礎をいかにしっかり固めているかで、合格する可能性がかなり変わります。
簿記試験は5題しか出題されません。
だから、深い知識が問われます。
ベースの知識がないと太刀打ちできません。